大丈夫か?ベトナム経済

CPI(消費者物価指数)の上昇率がGDP成長率を超えています。

ベトナム政府は、経済成長率8.5〜9%、インフレ率11〜12%を目標としてますが、2008年の予測として、GDP成長率が6〜7%、インフレ率は20%以上となっています。

つまり、物価ばかり上昇し、賃金上昇がこれに追いついていないのです。
賃金上昇が抑えられているのか?、というとそういうわけではありません。
ベトナムの賃金はここ6年間で2倍に上昇しています。
ここ2年間は、どの外資系企業も30%以上の賃上げをしています。
しかし、CPIがそれを上回って上昇しているのです。
これでは、国民はいつになっても豊かになれません。

また、大卒の賃金は、タイにほぼ肉薄してきています。
賃金がタイ並に上がっても、従業員の質は比べ物にならないぐらい低いままです。

経済拡大のそのほとんどは外資依存です。
国営企業もこぞって投資を始めていますが、これは非常にリスクが大きいと見ています。

これらに対して、今のベトナム政府は実質的にはノーコントロールになっています。
少なくともCPIやインフレ率はコントロールする時にきていると思います。

このままでは、今後は、ますます貧富の格差が広がってしまいます。
今の経済格差は、富裕層の数は、ベトナムのほうが絶対的に少ないですが、すでにタイ国内の経済格差を超えているでしょう。
これらが新たな社会問題に発展するのは時間の問題のような気がします。

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siam_breeze@モバイル/HTC Kaiser