タイ政府がベトナム人権問題の記者会見中止

9月13日にバンコクの外国特派員クラブで予定されていた「ベトナムの人権問題に関する記者会見(ベトナムの人権抑圧状況に関する報告書の公表)」が、タイ政府の圧力により中止となりました。
今回の記者会見は人権監視団体「国際人権連盟」(本部パリ)と「ベトナム人権委員会」が開催予定していました。

タイ政府がベトナム政府に配慮したのか、ベトナム政府からタイ政府へ圧力が掛かったのかは不明ですが、どちらにしても規制事実としては「タイ政府が圧力をかけて記者会見を中止に追いやった」ということです。
また、タイ政府は今回の会見出席予定者のベトナム人のタイ入国も拒否しています。

もちろんベトナム政府は「ベトナム人権委員会」の存在は認めておらず、ベトナム国内での活動も認めていません。
もしこの活動すればベトナムでは牢獄直行となります。
また、「ベトナム人権委員会が言っていることは全て嘘八百であり、ベトナム政府はベトナム国および人民の人権と自由と平和になんら制約や制限を設けていないし、ベトナムに人権抑制など皆無である」としています。
もちろん、ここでベトナム政府が言っている人権とか自由とかは「ベトナム政府の方針や思想に従う限り」という大前提の上のことです。
政府の方針や思想と反する思想や言動は「国益を脅かす非国民であるため、矯正する必要があり、それは人権問題ではない」というのがベトナム政府の主張です。


バンコクの外国特派員クラブでは、頻繁にミャンマーの人権問題に関する発表や会見は行われていますが、ミャンマー問題に対してはタイ政府はなんの制限もしていません。

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