2010年報道の自由度ランキング ベトナムは178カ国中165位

国際NGOの「国境なき記者団」が2010年度の報道の自由のランキングを発表しました。
http://en.rsf.org/press-freedom-index-2010,1034.html

対象は178の国や地域。
ベトナムの順位は165位。まあ、当然といえば当然ですね。
国境なき記者団」のベトナムについての概評。
http://en.rsf.org/internet-enemie-viet-nam,36694.html


一般報道については政府や共産党のの検閲がある国ですし、ネット検閲もあり反ベトナム思想については逮捕すらされますから。
それどころか、先日の花火爆発事故のように報道機関が第一報を流したあと、ベトナム語のニュースサイトからはそれらの記事は全て削除されています。
こんな事故ですら政府はすべて情報統制をする国です。

ベトナムで「ジャーナリスト」というと、それは政府お抱え、共産党お抱えの記者たちのことを意味します。
一方で、ベトナム政府は「この国は報道に関しても全く自由である」ということを今も声高々に叫んでいます。
この「自由」の定義には「政府が管理する情報に限り」とか「反政府的、反共産的でない場合に限り」という文字には表現していない前置詞がつきます。
一般的な定義と全く「反対」なのです。
カワイソウなのは多くの人民はこのような環境で育ってきているために、このようなことが「常識である」となってしまっていること。

「培われた常識」というのは非常にやっかいです。
例えば携帯電話。日本人が日本で培われてきた「携帯電話の常識」は世界では「非常識」。それゆえ「ガラケーガラパゴス的な進化をした携帯)」。
多くの日本人が、「日本の携帯の常識」から当然ですが抜け出すことが出来ません。
「常識」というのは、やはり怖い存在です。
ともすると「常識」だと思っていたことが、生まれ育っている間に「洗脳」されたものであることも多々あります。


話がそれました。
さて、ベトナムの前後はというと・・・。
160 Libya
161 Somalia
162 Kazakhstan
163 Uzbekistan
164 Tunisia
165 Vietnam
166 Cuba
167 Equatorial Guinea
168 Laos
169 Rwanda
170 Yemen
171 China
172 Sudan
173 Syria
174 Burma
175 Iran
176 Turkmenistan
177 North Korea
178 Eritrea (最下位)


それにしてもベトナムはすごい国々の中に位置していますね。
中国やミャンマーBurma)、北朝鮮報道の自由がないことはマスコミでも多々取り上げられています。
しかし、ベトナムがこのようなことで日本のマスコミに取り上げられることは、ほぼ皆無なのではないでしょうか?
ベトナムはまだまだこういう国であるということを再認識しなくてはなりません。
またベトナムは「自由報道の敵」として挙げられてもいます。

今回の発表で、タイは153位まで低下しています(2004年は59位)。
日本は11位でアジアでは最高位でした。
しかし日本にはいまだ「記者クラブ」があり外国人ジャーナリストやフリージャーナリストがシャットアウトされる事実が存在していますね。

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