カローラの値段は大卒初任給の143ヶ月分

ベトナムトヨタ純正のカローラアルティス2.0Lの価格は7億8600万ドン。
USDだと約$39,300。(20,000VND/USD換算)
JPYだと¥3,340,500(85JPY/USD換算)

ハノイ近郊の日系企業ベトナム人大卒初任給が額面約5.5M VND($275, ¥23,375)。
つまりカローラ1台が大卒初任給(ただし日系企業の場合、ベトナム企業の大卒初任給は4M VND程度)の143ヶ月分(約12年分)。
日本で大卒初任給を額面20万円とすると、143か月分って2,850万円。
日本で2,850万円の車ってどんなのがあるんだろう?

大卒人民であっても、ベトナムではカローラを買うことは「高嶺の花」どころの問題ではないのです。

ちなみにトヨタさんが不当に儲けているのではなく、ベトナム政府が税収を増やすために、高い輸入関税および贅沢税としての特別消費税や取得税を掛けているためです。
これらの不当な税金は「国内産業保護」という名目で設定されている場合が多いですが、ベトナムはこれには当てはまりません。
仮にこれらの不当な税金がなくても、まだまだ「高嶺の花」であることには違いありません。

それでもハノイの街はここ数年で自家用車が溢れています。
統計はわかりませんが、2006年当時と現在とで10倍以上に増えている感覚です。
また、若いベトナム人女性がさっそうと自ら運転するカイエンやメルセデスからおりてきたりする光景も目にします。

ちなみに私の勤務する会社で私の知る限り自家用車を所有しているスタッフは皆無です。
当然ですね、車を買えるような裕福層は働きませんから。

それでも、お金を貯めて、またローンを組んで、10年落ち中古の韓国車を狙っている人民たちはいます。
一部のスタッフも「中古車でもいいから車を持つのが夢」という子もいます。
それでもまだまだ簡単には手が届きません。
テニスコーチのViet君は20年落ちの韓国のKIA(日本では初代フェスティバとして売られていた車)ですが、車を所有していることで鼻高々です。

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siam_breeze@モバイル/HTC TouchPro2