航空各社がベトナムに参入や増便、そしてベトナム航空

ベトナムの発展をにらんで、航空会社のベトナム便参入や増便が相次いでいま
す。

全日空は成田−HCMC線を1便増便して週5便、月31便に。
マレーシア航空はKL−ハノイ/HCMC便の旅客機を大型化。
香港航空も香港−HCMC線を就航。
マレーシアの格安航空会社のAirAsiaはベトナムのVinashinと合弁で、Vina
Air Asiaを設立。
また、AirAsiaはKL−HCMC線を就航。
タイの格安航空会社Nok AirBangkokハノイ/HCMC線を計画中。
デルタ航空は参入に向け、ハノイとHCMCに事務所を開設。

このようなことから、ベトナム航空は苦戦を強いられるのでは、という見方も
出ています。

ベトナム航空はベトナムのフラッグシップ。
競争相手は、各国のフラッグシップであるTG(タイ航空)、SQ(シンガポール
航空)、MA(マレーシア航空)、JL、NHなど。

一方で、格安航空会社の参入、ということで、各国フラッグシップと格安航空
会社と競争していかないとならなくなります。


ベトナム航空のサービスは、残念ながら質が悪いことで定評があります。
ドリンクや料理を投げてよこしたり、客に命令したり、注文しても無視された
り、「Excuse me」と言っても無視されたりということは日常茶飯事。

また、フライトの遅延、中止も頻繁に発生しています。それも一切の理由が説
明されません。

フラッグシップである以上、格安航空会社とは違う「サービスの質」を求めら
れますが、このことにまだ追いついていないのが現状です。

「質の低さ」は機上乗務員に限らず、空港チェックインカウンターでも同様で
す。
ビジネスクラスの客にラウンジチケットを渡さなかったり、預け荷物にプライ
オリティタグをつけなかったり。
私はどちらも数回経験しています。
預け荷物にプライオリティタグをつけないことを指摘すると「ノープロブレム」
の返答。
そんなわけはありません。
ここで5分以上の押し問答。
彼女はしぶしぶとプライオリティタグをつけました。
これは「自分のミスを指摘された」ために、それを「認めたくない」というベ
トナム人特有の行動です。
(タイ人も一緒か(笑))。


さて、ベトナム航空は、このような航空会社の競争激化や現状のサービスの質
の中で、どうやって競争に勝つのか?、どうやって集客力を上げるのか?

このために、ベトナム航空は格安キャンペーンを頻繁に打ち出しています。
しかし、これは「企業」にとって「悪循環」であることは周知の事実です。

この格安キャンペーンですが、現在もタイ往復が$29からという格安キャン
ペーンをやっています。
Bangkok Returns〜バンコク生活用品買出しツアー」を計画している家人と
友人が、先日、ベトナム航空のセールスオフィスに出向いて、この格安チケッ
トを購入しようとしたそうです。
そのとき、オフィスの接客社員は
「そんな格安キャンペーンはやっていない」
と言い張ったそうです。
押し問答の結果、やっとこのベトナム航空の社員はしぶしぶと、キャンペーン
チケットを販売したそうです。

この社員が格安キャンペーンチケットを販売したくなかったのか、そもそもこ
のキャンペーンの存在を知らなかったのかは不明ですが、多分後者でしょう。

競争に勝つため(?)、集客を上げるための「格安キャンペーン」を打ち出し
ながらも、それがセールスオフィスに徹底されていない。
「悪循環」の経営手法に輪をかけて、「悪循環」な体制となっているのです。


#というわけで、家人は私をハノイに置いてBangkok Returns・・・orz


客に対してこのような対応をしているようでは、客は離れていきます。
それこそ「キャンペーンのときだけ利用しよう」という心理が働きます。
(私はキャンペーンのときでも、ベトナム航空は利用したくありませんが)。

客に対する「サービス」という面では、残念ながらバンコクでもまだまだレベ
ルが低いです。
バンコクは「サービス」の高低に差がありすぎますね(笑)。
一方、ベトナムは平均的に低いです。
ベトナムのみならず、グローバル化の道を歩もうとしている今後の東南アジア
の一つの課題ではないでしょうか。
 

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siam_breeze@Treo750v