理不尽! 企業が組合費を供出?! 続編

今回、政府が検討している「企業が組合費を供出する法律」の続編です。

この規定ではベトナム国内の全ての外資企業(駐在員事務所など含む)を対象し、ベトナム従業員の給与の1%を企業が負担し、労働組合を設立したり、その組合活動費にあてる、というものです。
この「1%」からは、その企業の労働組合に専従者がいた場合は、その専従者の給与も支払われるとのこと。
ちなみに日本や諸外国で企業内組合に専従する場合、専従者の給与は組合(組合員負担)から支払われています。
というか、これが「常識」です。

しかし、この「1%」の根拠や、基本給の1%なのか、手取りの1%なのかといった詳細は不明です。
「従業員の給与」といっても、ベトナム人課長がこの従業員に含まれれるのかどうかも不明です。
このように詳細が不明であるのに、このような法律を検討し発表しているのがベトナム政府。


また、すでにこの法律が過去に実施されていたそうです。
1999年まで、外資企業は従業員の給与の「2%」を労働組合活動費として供出する法律があったそうです。
その後、この法律は一旦廃止されていました。

しかし、国営企業ではやはり現在でも国営企業が従業員2%を負担しているのだそうです。


現在政府は国営企業外資企業とで異なる最低賃金の統一化も進めており、これに乗じて、各種制度や法律の改定も進めているようです。


それにしても「企業が経済援助する労働組合」って何なんでしょう??
共産党国家であるベトナム、何を考えているのでしょう????
仮に労働組合活動を「是」としたとして、企業に経済援助されていたら、それは企業の労働組合の支配でもあるのではないでしょうか?
(私はこの労働組合という精神をよく理解していないために、もしかしたらトンチンカンなことを書いているかも)

また、ベトナム労働組合活動の総本山であるベトナム労働連盟は、
「企業が労働組合に対して経済援助することは、労働者の生活や労組活動の発展支援であり、企業と労働者の良好な関係作り、生産性の向上、ストの予防などになる」
というコメントを発表しています。


やっぱり「アンビリーバブル ベトナム」。

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siam_breeze@Treo750v