中国式ベトナム投資

ベトナムの大型建設事業のほとんどが外資系企業(または合弁)によって落札され施工されています。

中国の建設業界も数多く大型建設事業を手がけていますが、中国企業の場合、建設材料や建設器材の中国国内での手配に限らず、建設事業に関わる労働者さえも、中国国内の中国人を手配しベトナムへ連れてきて、その建設
事業を実施しているそうです。
大型投資の場合、建設労働者は数千人が必要だそうですが、中国企業は中国から中国人を連れてきてしまうそうです。

いやはや中国。そこまでやっていたんですね。

ということで、このようなケースの場合、ベトナムにはな〜〜んのメリットもないわけですね。
政府に落札代金が落ちるだけ。
ベトナム地場産業が使われるわけではなく、ベトナム人労働者の雇用が広がるわけでもなく。


これに対してベトナム建設協会や経済研究所は、
「こんなことはおかしい。国家の建設事業の入札にはベトナム企業を優先するべきだ。」
と憤っています。
まあ、まったくもってその通りです。

しかし、ベトナム建設会社にその案件を遂行する技術力がないからこうなってしまいます。
また、このような入札で、外資系企業のほうがベトナム企業より安い額で入札しています。
政府としたら「安くて、技術力があって、期日を守る外資企業」を選択するでしょう。
このあたりが少しはベトナムが変わってきたところかもしれません。
昔は国家事業はベトナム企業が高いお金で落札し、その金額の一部が担当政治家や役人にキックバックされる、というのがベトナム流でした。
外資系企業に頼らなくてもよい案件ではいまだにこの「文化」が続いていますが。

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