もしベトナムでバイク禁止になったら

中国では都市によって、交通秩序維持の名目でバイクの登録が制限されたり、市内中心部では全面禁止ということをしているそうです。
湖南省チン州市ではこれに反発して2万人の暴動がおきたとか。

http://www.asahi.com/international/update/1116/TKY201011160101.html

もしハノイでも同じようなことをしたら、人民は怒るでしょうね。
バイクは生活の足だけではなく、商業の足でもあるわけですから。
で、気になるのが、こういうときに人民は暴動を起こすのかどうか?
「暴動=即逮捕」ということを政府から擦り込まれている人民は暴動は起こさないのかな?

バイク禁止令は必要ないけど、せめて、交通秩序ぐらいは徹底する必要がありますね<ハノイ

でも、この「秩序」というのは非常に難しい。
外国人から見ると、ハノイの交通事情は「No regularity」「No moral」なわけです。
これは何故かというと、「日本人や外国人はある程度ちゃんと交通秩序の社会の中で生きてきた」からなわけです。
自分たちの人生の中での経験や習慣と「比較」することで、ハノイの交通事情が「No regularity」「No moral」と感じるわけです。
一方、ずっと「No regularity」「No moral」の社会の中で生きてきたハノイの人々には、今の現状のハノイの交通事情に対して「No regularity」「No moral」であると感じている意識は非常に低いのです。
つまり「現状しか知らない」から。比較するものを知らないから。

スタッフたちには事あるごとに、私がハノイで見たり遭遇した、「No regularity」「No moral」が起因となる事故について説明をしています。
「自分たちの命を守る為に」という目的で。
残念ながらスタッフたちはのことの「本質を理解」するのは、まだまだ難しそうです。
しかし日本へ出張へ行ったスタッフは、日本の交通事情を見て、
「やっと、あなたが言い続けている「No regularity」「No moral」の意味がわかった。私たちは生まれてからずっとこのようなハノイの交通事情の中で生きているから、今まではわからなかった」と。

このように「ある程度ちゃんとした秩序を見せれば、また、体験させれば」理解できるようになります。
ただ、それを「実行に移す」には、まだまだ時間がかかるのでしょう。
少数のベトナム人の体験では無理なわけですから。
またほとんどの人民は「秩序ある交通事情」というものを見たこともないし、体験したこともないわけですから。
このような「無秩序」を放置している政府の責任ですね。

                                                                                    • -

siam_breeze@モバイル/HTC TouchPro2